各種依頼におけるカスタムや修理の例
ここでは、主要なメニューの実加工例を紹介しております。
PlayStation 3
プロードライザの交換
☆交換前
交換対象は、CELLおよびRSX側のプロードライザ(OE907,OE108,OE128,2R5 122等)計4個となります。
・作業の流れ
プロードライザ取り外し→代替コンデンサ実装(リフロー)
基板を傷つけないよう注意しながらプロードライザを取り外し、PSlizer v3またはv4を使用して代替コンデンサを実装します。
☆交換後
代替コンデンサは、
・Panasonic製SP-Cap(導電性高分子アルミ電解コンデンサ、EEF-GX0E471RまたはEEF-KX0E471RB)または、Panasonic製POSCAP(導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ、2R5TPE470M7または2R5TPE330M9)となります。
※写真はEEF-HX0E471R(PSlizer v3に実装)です。
SP-Capの特長等についてはこちらをご覧ください。
導電性高分子アルミ電解コンデンサ(SP-Cap)
*Panasonic Industry 公式サイト
・実装中の様子
有鉛または低融点はんだペーストを用いてリフローにより実装いたします。
・実装後の様子
基板のデラミネート、実装したPSlizerのズレや浮き上がり、フラックスの残渣などはなく、確実かつ美しく実装いたします。
オーバーホール
未清掃の状態のCECHB00となります。全体的にホコリが多く、また一部の網目部分にはホコリが詰まっており、吸気効率が低下していることがわかります。
この機体は非喫煙環境で使用されたものであると推定されます。ホコリ等の堆積状況も比較的軽微ですが、中には完全に目詰まりしているもの、喫煙環境特有のヤニなどを含んだ粘性や水気のあるホコリが堆積している機体などもあります。
清掃後のCECHB00となります。パーツ単位で分解し、内部の状態は新品のときと同様になっています。
最初期型のCECHA00,B00は冷却構造に問題があるため、穴あけ加工等で冷却効率を上げることが推奨されます。やむを得ず未加工で使用する場合は、室温や風通しの良さなどの環境に注意する必要があります。いずれにせよ、定期的なオーバーホール等のメンテナンスをして、故障を防ぎましょう。
冷却ユニットを取り外したときの様子です。メーカー標準のグリスは劣化しており、新品の状態と比べると冷却効率は低下していると思われます。
清掃後の状態です。冷却ユニット内部やフィン1枚に至るまで、徹底的に清掃してあります。
基板上にもホコリが堆積します。左半分は未清掃、右半分は清掃後となりますが、その違いがはっきり判るかと思います。
汚れやホコリを放置すると、ショートや腐食の原因となります。
完全オーバーホールでは、あらゆる部品を点検し故障の原因であるホコリ等の除去、消耗品の交換等を行います。
「中古品を購入したが、すぐに壊れてしまった。」というケースがときどき見受けられます。特に初期型モデルは、製造から10年以上経過しているため、ほぼ確実にメンテナンスが必要です。自分で分解清掃等をするか、整備済品を購入しましょう。
*一部では、封印シール偽装を行っていたり、YLOD修理品を整備品と称して販売していることもあります。粗悪品を掴まされないためにも、出品者の評価や商品説明、商品画像をよく確認しましょう。
Before(CECHA00)
After(CECHA00)
Before(CECH-3000B)
After(CECH-3000B)
底面8cm穴あけ+薄型ファン+ガード+ゴム足取付
加工後の外観(一例)
高さ18mmの低底仕様です。
外観を損なわずに冷却構造を改良
比較(左:12cm、右:8cm)
CELL/RSXの殻割り
CELL側は専用の工具を使用して、ヒートスプレッダを丁寧に取り外します。
写真はグリスが劣化したCELLで、最も発熱するダイの中央部分にグリスが残っておらず、ヒートスプレッダ側に固着していることがわかります。
CELLとRSXを殻割りした後の様子です。
Frankenstein(65/40nm RSXへの換装、リファービッシュ基板化)
65/40nm RSX化は、バンプゲートの影響を受けている90nm RSXに起因する3034やGLODの唯一の修理方法です。
低発熱、低消費電力、高い信頼性を誇る65/40nm RSXに交換します。
RSX取り外し後の様子
125℃ 24時間または135℃ 12時間でメイン基板をベーキングしてから取り外します。
写真は、残ったはんだボールやフラックスの残渣を除去します。
新たに実装した65nm RSX
(CXD2982BGB)
新しいRSXは共晶はんだボールで実装します。
RSXは殻割り済です。
当然ですが、デラミネート等を防ぐために実装前にベーキングしています。
リボール時の様子
新たな40nm RSX実装後
(CXD5301A1GB)
交換前の90nm RSX
(CXD2971GB)
・VDDR電圧変更
公式修理と同じ方法(Sysconの保護回路から分離しない方法)で行います。
抵抗器は新品(Panasonic ERA-2Aシリーズ 高信頼性薄膜角形チップ固定抵抗器を採用)に交換しています。
・背面抵抗器改造
こちらも公式修理と同じ方法です。
R2054はGNDに落として10kΩに交換し、R2153は取り外します。
・背面抵抗器改造
R2001を取り外し、R2002を47kΩに交換します。
筐体リフレッシュ+コーティング
・CECHA00 Before
キズや汚れがやや目立つ筐体となります。
キズが目立つものについては、3種類のコンパウンドを使用します。
・CECHA00 After
元々の大きなキズや深い線キズについては、完全には落としきれませんでしたが、全体的になっております。
・CECHB00 Before
ほとんどが小さな線キズで良好な状態の筐体となります。
・CECHB00 After
キズはほぼ完全に消すことができ、綺麗な筐体となりました。
Nintendo Switch
Switch Lite HDH-001 電源管理IC(M92T36)の交換
原因の特定
充電ができず、電源も入らない不具合が発生しておりました。
USB-Cケーブルを接続しても5Vが通らず、バッテリーを交換すると起動してエラーが表示されました。
ICの交換、再実装
不具合の原因であるIC(M92T36)を交換します。
基板の水分を焼き切る作業(ベーキング)もしっかりと行います。
交換後、正常に電源が入るようになりました。
オーバーホール
メイン基板の修理と併せて、本体内部のメンテナンスも行います。
全部品を分解し、ホコリや汚れを取り除きます。
ダイとヒートシンク間のグリスを塗り替え
高熱伝導率のグリスに塗り替えます。
今回は、"えくすとりーむぐりす"を採用しました。
熱伝導シートへの置き換え
この部分の熱伝導グリスについては、熱伝導シートへ置き換えました。
メモリのシールドにも熱伝導シートを貼付しました。
部品清掃
LRボタンを取り外して、汚れを取り除きます。
部品清掃
3.5mmイヤホンジャックやゲームカードスロットも取り外して清掃します。
起動確認
組み立て後、正常に動作することを確認して、お客さまに返送します。
